おかか

性差別、性暴力、性犯罪、ジェンダー、フェミニズム、男性学など

垢消しは自分の新しい一面を見つけるきっかけになった

先日家族と外出していた。

当然マスクを着用しての外出。その日は好みでピンク色のマスクをしていて、ある時母が「wwwwwなんで男なのにピンク色のマスク?www」と突然吹き出した。

世代が違うのである程度仕方のない部分はある。

ただ今回は余りにあからさまだったので、誰が何の色を使おうが勝手でしょと伝えたら「ただの会話の為の話題なんだから普通に返せば良いじゃん、いちいちそんな事を言ってたら何も話せないでしょ」と、母の言う「普通に返す」が「男性からのセクハラを上手くいなす女性」の構図と殆ど相違がなく一切悪いことはしていないといった様子で、何なら「話題を出してあげてるのだからありがたく乗れ」という態度を示していて、とても気分が悪かった。
母は自身の正当性について父に同意を求め、父は特に意見がないようで口ごもっていたが、概ね同意している風だった。

 

溜まりかねて「そういうとこだよ。だから嫌われるんじゃないの」と母に言ってしまったら「なんて失礼な!」と帰ってきた。言うべきではない発言ではあったけど、先に酷く失礼な事を言ったのは一体どっちだろうか、とは思う。

 

昔からジェンダーの分野に限らず母はわざわざ言う必要のないネガティブな発言を周囲に人がいようが気にせずに頻繁に口にする。

正直なことは悪くないし、高くない頻度で誰が聞いているかをしっかりコントロールした上での愚痴でストレスを発散するのは正常な手法だけど、常に無思慮にネガティブな発言をされてはこっちの頭がおかしくなる、既に昔からおかしくなってるけど。

今回の発言のように自分にもそれが昔から移っているところがある。

ネガティブな発言を抑えるべきところで抑えられなかったことが原因で中学生の頃小規模だがいじめの被害を受ける事に繋がったことが一度ある。

自身が病気の可能性もあると思うけど、母の習慣が少なからず影響していることも重要な一因としては間違いなくある。

 

今思い出したけど、昔姉がコナンの映画を見てきたと母に伝えたら「コナンとか子どもが見るものでしょ?」と母は返していた。その時も「別に誰が見ても良いでしょ」と言ったけど。

母と会話をする時はいきなり侮辱される可能性があるので、常に気を張っていないといけない。加えて本人には人を馬鹿にしているつもりが一切ない。ストレスフル。

 

今回の件は概ね一週間前の話で。その時から今までストレスで勉強が手につかなくなったり生活習慣が崩れた。

この分野に関する自身に対してネガティブな影響のある経験を持った時に自分の居場所で即座に吐き出すことができていれば、一週間という時間は無駄にならなかったかもしれない。

とはいえ垢を作り直して沢山の人をフォローし直してってなると結構な手間で作り直す気も起きない。

簿記2級合格までは垢を作らないという宣言もしている為、ブログという形でしばらくは吐き出していきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

分野を離れてからの所感

とりあえず工業簿記の勉強は8割まで来た。

商業簿記はノータッチ。

使ってる参考書には2週間で工業簿記の内容を学べると書いてたけど、自分はそんなに頭が良くないので今でもう3週間経ってる気がする。まあ地道に進めるしかないね~。

 

今は年3回を遥かに超えて毎日試験を受けられるようになったから(しかも合否もその日に分かる)できるだけ早く学習を終えてさっさと合格したいね。

 

それにしても垢を消してから本当に生活リズムが良くなった。

そりゃ人権の分野にいると目に入るのは人権が守れていない現状とか差別の被害の実情ばかりだから、二次受傷のオンパレード、精神がやられない方が少数派じゃないかなと勝手ながらに思う。

少なくとも深夜2時よりも遅い時間に寝てない。人によっては「いやそれでも遅くない?」ってなるかもしれないけど、自分にとっては十分な進歩。前はオールが普通だったからね。朝に寝て昼に置きる、そんな生活。

ゲームを触る時間も減った。ストレスが溜まるとそれを発散したくなる。それでゲームに時間を使い始める。子どもの時からゲームが友達で、現実に友達がいなくても何のそのっていう感じだったのを今も悪い意味で引きずってるけど、そもそもストレスをためない事がいかに重要かが改めて分かった。

 

ただ思うのは、結局のところ「自分は自由に差別の分野に出入りする事ができる側にいる」という事。

つまり「見たくないなら見なければ良い、その場にいたくないなら離れれば良い」という事ができてしまうし、実際にそれをしている。

本当なら現実を見続けて何かできる事をするのが重要だけど、まずは自分の生活の基盤を盤石にしないといけないなって改めて思った。

焦って先取りしようとしすぎて転んでしまうのがいつもの自分だから、本当に気を付けないといけないね。

 

界隈と分野から離れてから本当にその手の話を聞かなくなった。

女性差別」「ジェンダー」「人権」「セクハラ」「痴漢」「性暴力「ジェンダーギャップ」

界隈にいれば当たり前に聞く単語が現実の生活では殆ど見ない。

「男性にとってはそれが普通なんだ」と改めて思った。

まさに生きている世界が違う。

つまりそれは情報量の差という訳で、そもそも女性差別に溢れた社会では男性は「普通に生きているだけでは」人権を学ぶこともなければ女性差別の現状を学ぶこともなく、幼い頃からの「女性は下に見て良い、自由に扱って良い」というあらゆる方向からの刷り込みを一生受けながら生きていく。

それは男性にとって快楽に直結しているのだから、その刷り込まれた快楽を拒否して人権を学ぶことはとても難しい(自分は運があった)、だからこそ今も女性差別が世界中で蔓延している訳だけど。

 

 

このままいくらでも書けるけど、時間がもったいないのでここで切る。1秒でも早く合格してパートナーに良い報告をしたいからね。

3週間後にまた生存報告をば。

 

10代女性ランナー ゴートンで性的暴行被害【BBCニュース翻訳】

 

www.bbc.com

 

本文

ファローフィールドループ(訳注【以下省略】:自然公園の名前)で攻撃:10代の女性ランナーがゴートン(イギリスのマンチェスターにある一地域)で性的暴行を受ける

 

2020年2月10日

 

9人の女性ランナーに対して性的暴行を加えそれを撮影した17歳の青年に判決が下された。

法律によって名前が公にされていないマンチェスターのゴートン出身のそのティーンエイジャーは、2018年から2019年の間にファローフィールドループで運動をしていた女性を狙った。

ある被害者が彼を引き留め写真を撮ったことによって彼は捕まった。

その少年は六つの性的暴行と二つの性的暴行未遂を認め、マンチェスターの王立刑事裁判院で12か月の付託命令(少年犯罪者、少年非行者に対して地方自治体が担う社会内処遇での社会復帰プログラムのこと)を受けた。

また、火曜日の審問で4年間の接近禁止命令が出た。

グレーターマンチェスター警察によると、レブンシュルムという地域で、2018年から2019年の間に、ランナー、サイクリスト、騎手の間で人気な8マイル程のコースがあるファローフィールドループや、そこから近くにあるハイフィールドカントリーパーク(同じく自然公園)で性的暴行が行われた。

被害者の何人かは彼が逃げていたところを写真に収め、またある被害者は犯人を引き留め携帯で写真を二枚撮り、それらは警察による犯人の特定の役に立った。

逮捕後、刑事たちは彼の携帯から性的暴行の様子を収めたビデオを発見した。

接近禁止命令によって犯人に対して以下の行為を禁止した。

・ファローフィールドループに入ることや、その公園のあらゆる出入り口から10m以内に入ること

・一人でいる女性に対して近づいたり後を追ったりすること

・声に出された明らかな同意の言葉なしにあらゆる人の写真やビデオを撮ること

「特に彼女たちは比較的人里から離れた場所に住んでいるので、今回の事件は被害者に恐怖の感情を残す出来事の連続だった。」

グレーターマンチェスター警察のべス・コッフィ―氏はそう発言した。

「安全な今日の成果の役に立つ極めて重要な証拠となる加害者のビデオや写真を撮ったことについて、彼女たちの勇気を称賛したい」

 

所感

処遇プログラムとといっても12か月じゃ認知のゆがみの治療は完遂できないだろうし、接近禁止命令が4年といっても警察が見張るわけじゃないよね。日本と同じように。

接近禁止命令を4年出すなら処遇プログラムも同じく4年かそれ以上にしてほしいところ。1年そこらで根っこにがっしりと張り付ている女性差別の価値観からは抜け出せないと思う。

多分再犯するんだろうな。それでまた何件か犯した後に捕まるんじゃないかな。

 

イギリスだと少年は犯罪を犯しても少年使節に送られる可能性がとても低いらしく200年からの2006年にかけての施設入所比率は3%でこれは最後の手段ということらしい。それで養育命令なり反社会的行動禁止命令なり賠償命令、そして付託命令なりで地域で更生させるのが大前提らしい。

8件も事件を犯しているのだから少年施設に入れた上で長期間処遇プログラムを受けさせた方が良いのではないだろうか。魂の殺人を8回も起こしているというのに。

best-legal.jp

www.fukuoka-dvmora.com

www.cenews-japan.org

 

 

 

女性搾取利権構造、男性資本主義、ホモソ―シャリズム(増補版)

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はじめに

note.com

当記事は上記記事の増補版です。上記記事に統計、引用や加筆修正などを加えたものになります。

 

私は男性です。小中高と大の殆どの時間を女性差別の存在に気付くことができずに過ごしてきました。しかし実を言うと私自身も中学生の頃性被害やいじめに遭って差別への気付きの種があった上、たまたまきっかけがあって気付くことができたのが本当のところです。本当は被害を受けずに被害の苦しみや辛さを想像できるのが一番なんですけど、それって結構難しい事なのがまた難しいところですね。

 

まとめ

現代では特に、社会の伝統的な女性差別的な風土を前提として、女性を差別的に取り扱う男性にとって都合の良い内容など、女性差別、男性優位な価値観を内包した「男性向け」コンテンツが文字通りかつてない程に多量に供給されていて、多くの男性は「エロ漬け」及び「性差別漬け」にされています。

というのはパソコンやスマホが普及したことを受け企業のビジネスモデルがそれらを通して先鋭化し、より男性に訴求しやすい形へと発達していったからです。そのモデルとは先に上げたように「女性を差別的に取り扱う男性にとって都合の良い内容を含んだ『男性向け』コンテンツの供給」で、それはマーケティングにとって外せない核となっています。

ここから企業は顧客男性に対し女性差別という「甘い蜜」で依存させ、そのような内容を含むコンテンツを求めさせるように仕向けているものと思います。

それによって顧客男性はますます差別意識を強めそのようなコンテンツの欲求の度合いが増していき、企業としては利益が上がるのでさらに多く供給し先鋭化します。企業にとって女性搾取を利用しない手はないということです。

そして差別的なコンテンツが多く供給されるであろうゲーム、映像、書籍、広告市場の規模をできるだけ2018年を基準に合算したところおよそ15兆3000億円となり、つまり女性搾取、女性差別の価値観の生産と再生産を容認する男性管理職や男性役員、男性取締役など決定権を持つ数多の男性達によってこれだけの額が動かされているということです。女性搾取利権構造であり、男性の男性による男性の為の男性資本主義だと言えます。(そもそも社会全体がそうですけどね)

視点を変えると、この女性搾取利権構造と男性資本主義のど真ん中で男性は幼い頃から育っていくんですね。

極めつけに政府としてこの状況についてまともな規制も人権教育もせずなんら歯止めをかけるつもりもないどころか積極的に女性差別を行っており、加えてテクノロジーの進歩の負の側面として、現代社会における女性差別の伝播の加速の大きな要因になっていると考えます。

下降傾向にあるジェンダーギャップ指数はこの一連の流れを反映しているものと思います。

視点を変えると、この女性搾取利権構造と男性資本主義のど真ん中で男性は幼い頃から育っていくんですね。公の至る所に若い女性の性的表彰や性的表現が溢れている。外を歩いてるだけなのに社会から「若い女性を公の場で性的に消費することは男として当然でありお前もそうして当然だ」と常に言われ続けるんですね。より抽象的に言うと「男性は女性の人権を認めなくて当然だ」と押し付けられ続けるということで、ホモソ―シャリズムの呪いで溢れているという訳です。

ホモソ―シャリズムに染まることは何よりも女性の人権を、そして自身をも脅かします。自身をもというのは、ホモソに染まり自身の認識が現実とかけ離れた解像度の低い自己中心的なものになることによって、コミュニケーションについてまともな認識や理解ができなくなりまともなコミュがとれなくなります。自分では気付かない内に女性の事も男性の事も傷つけます。敬遠されるので仲間ができません。しかしなんで敬遠されるか分からないし、自分以外はモノで仲間は存在しないので不信や恐怖が募り精神的に孤独になります。 つまり他者の人生を壊した上で自分の人生も壊します。差別は被害者にとってはもちろん、加害者にとっても良いことはありません。

だからこそ女性を搾取することを正当化したがるホモソ―シャリズムの呪いをかけようとする男性達を、この男性優位社会を、「それは男として終わってるぞ」と批判して彼らに怒りをぶつけましょう。

 

(「エロ漬け」については北原みのりさんが「のりこえネットTV」のどれかの動画で仰ってたと思います。どれかは忘れましたが、フェミニズムに関する動画が結構上がってたりするのでおすすめです。北原みのりさんはフラワーデモの発起人の方です。)

序論

女性管理職比率とそれの国際比率

2019年日本の「ジェンダー・ギャップ指数」

男女間賃金格差

男女の正規非正規雇用率

つまり経済世界政治世界では女性がそもそも多く存在せず、また古いジェンダーによって女性進出が妨害されている。そして当然企業内での意思決定も男性のそれが殆で、女性の立場境遇は男性と比べて圧倒的に不利であり、男性と比べ、非正規の数が明らかに女性の方が多く、給料が明らかに低く抑えらえれている、まとめると女性が差別的な扱いを受け男性主導かつ男性優位な社会に搾取されているという認識をまず前提に。

本論

所感

男性に生まれた時点で周囲の情報が日本の女性差別的風土を始め、特に現代ではエロ記号が付与され性的客体化された女性の存在するコンテンツが「男性向け」として「普通なもの」としておびただしいほどに溢れているといった状況に最初から投げ込まれ、それに曝され続けるんです。結局現実の差別社会の延長線上に同じく差別的コンテンツがネットやテレビにごろごろところがってるわけですから、おかしいことに気付けずに染まってしまうんですね。「誰であれ異性愛こそが普通」「恋愛は若者だけの特権だ」「男は性欲を満たし性的消費を常にし続けるのが普通」「女性はあらゆる意味で男性にとってのケア要員」「ゲイはネタにしても良い」「女性は強くてかっこいいけどやっぱり男性をケアしてくれなきゃ」「男は他虐ネタをしてこそ一人前」「男は感情を表にすべきではない、男は合理的でないといけない」など多くの暗黙のジェンダーが浸透しているように感じます。

 

子どもや若者はあまりお金がないので安価なものを手にしてしまいがちです。そして子どもや若者は様々な能力が発展途上ですから、分かりやすい快感を与えてくれるものを選びがちです。企業はそこに目を付けました。

ゲームを例に挙げます(別にこの具体例の抽象部分はゲームに限った話ではなく子ども若者向けへのあらゆるコンテンツの根底にある一つの核だと思います。)

多くの男性にとって快感をもたらすものは女性の搾取であり、基本無料系のビジネスモデルで行うことです。広告を見させることによって料金の代わりにしたり課金で有料のものを買う系の。起源は韓国で、2000年あたり、オンラインゲーム業界では月額課金では利益が上がらずいかに延命するか模索していたという苦しい状況の中で発明されたわけですが、今ではスマホの発展により基本無料系のゲームが大量にあふれているという様相を呈しています。その方が利益がでますから。

客体化されたエロ記号が散りばめられた若い女性の奉仕をアピールするキャッチコピーなど、男性にとって都合の良い女性がシンボルキャラとしてあてがわれストアに並んでいるのは普通のことです。あからさまではなくとも女性差別搾取的な表現はいたるところに潜んでいます。

そういうものが若い男性には刺さるんですね。当然刺さらない男性もいますが、刺さる男性が一杯いるのでビジネスとして成り立ってるわけです。そして乱立するわけです。もちろん消えゆくゲームの方が遥かに多いですが、「男性よいしょがウケる」と推測された上でゲームが作られサービスが開始されているということが多く起こっていることには注目するべきです。

それだけ「女性を男性に都合よく客体化した女性キャラが男性にウケる」と思われているし、それどころか何が何でもウケさせる為に依存させようとしてくるということです。

勇者だの指揮官だの艦長だの社長だの提督だの上げればきりがないですが、それはさておき結局のところ「男性プレイヤ―にとって極度に都合の良い女性というイメージキャラクターによって、いかに男性を気持ち良くできるか、いかに男性が女性に対して権力と影響力と支配力があると思わせられるか」が根底にあるんですね。(当然そういうのが少ないものもありますが。手軽なゲームであればあるほどそういう手法が多く使われている印象です。手軽に搾取的なエロを使って男をほいほい釣ろうっていうことですね。)

その上での「ゲームとしての面白さ」、「プレイヤーがいかにゲームを楽しむことができるかの工夫」です。購買力の高い異性愛の成人男性という多数派層がメインターゲットなわけですからね(他の層にもウケれば儲けもの)。トップブランドでなくともターゲットの規模が多きいからそこそこは売れる(トップブランドであれば猶更)。

であるならマーケティングの観点からすれば「男性よいしょ」という最高のカードを利用しない手はあり得ません。売れるのが一番重要なことですから。

しかしそれは差別を行うことに加担するし、性差別の再生産になるからやめてねって言いたいんです。あらゆる側面でユニバーサルデザインにしてほしいっていうことなんです。ゲーム全体が悪いんじゃない。ゲームをなくせなんて絶対に言わないし、ゲームがなくなるなんて自分も嫌です。

自分が言いたいのは「性差別的な部分を改善してより安全なものにしてほしい」、ただそれだけ。

 

女性搾取利権構造

性差別はあらゆる業界に当たり前として内在化し、それそのものが商品となっていることは言わずもがな周知の通りです。それで特に性差別を生産したり再生産しうる市場の規模を合算します。

市場規模は大きければ大きい程影響が強いですが例えるとベイブレードみたいなものです。市場規模が大きければ大きい程影響力があり市場は持続します、コマの回転が速ければ早い程コマは長く回転し続けますし(市場が持続する)威力が増し相手をより楽に倒せる(人々に対して強い影響力を持つ)、ということです。その逆もしかりです。市場規模が大きければ大きい程甘い蜜吸い続けたい賢い業界のトップは何としてでもその業界を拡張したり延命しようとしますし、余りにも強い競合がいれば捕食されてやられます、当然っちゃ当然ですね。

性差別性的搾取の利用又はそれを核にしたマーケティングを行う企業が多く存在し、性差別があからさまに表現されているコンテンツが無問題とされている、表現に関わる市場が、顧客に対しいかに影響力を与え顧客自身の内面において性差別が再生産されうるかについての可能性を、それぞれの市場規模を大雑把に合算して金額として表したものが「女性搾取利権構造」です。合算した市場規模が大きければ大きい程全体として社会における性差別の生産と再生産の影響力が日常生活に浸透してるということで根付いた価値観は強固で変革が難しいということです。

 

 多くの金が動いているということはそれだけ多くの人が動かされていて、それだけ多くの人が影響を被っており、それだけ多くの人が影響によって根付いた価値観に基づいて行動し、それだけ多くの人がその価値観を他人に伝播していき市場が維持されるということです。これに性差別を当てはめると性差別の再生産や性差別の内在化ということになります。この一連の流れと、この一連の流れを生む女性搾取利権構造が大きければ大きい程変革が難しいというのはあながち間違ってないんじゃないかとは思います。市場における性差別を是正するということは性差別を利用した既存や将来生まれうるコンテンツによる収益構造にメスを入れるということでもあり、その意味で絶対に金が絡んでくるし、利権がデカければでかい程人は既得権益を守ろうとするものですから。

テクノロジーの進歩と市場規模と差別

アニメ

・市場規模

産業統計の調査・発表 | 日本動画協会での「産業レポート2019」によると、2018時点での広義のアニメ業界の市場規模は2兆1000億円です。テレビアニメタイトル数のグラフによると、1996年から2018年にかけて67本から235本と20年で3倍に増加しています。これは63年から95年にかけての少しずつの増加とは訳が違うでしょう。しかもその多くが無料で見れます。アニメそのもので利益を得るのではなく、本編のブルーレイディスクの販売や周辺グッズで稼ぐビジネスモデルが主流ですからね。(ネットフリックスなどサブスクリプションサービスなどでのオリジナルアニメなどはまだまだ少数派です。映画やOVAもアニメ本編の延長線上にあるので本編よりかは当然少ないです)

・ビジネスモデル

パソコンの普及率を見ると、95年の15%から2003年で65%まで爆発的に普及しています。やはりテクノロジーの進歩によってある程度は楽に作れるようにはなったのでしょうが、それよりも重要なのは製作委員会方式というビジネスモデルがアニメ本数の増加の一番の原因です。詳しくはクリエイター情報館を参照してください。かいつまんで言うと、単独出資ではなく複数企業が一つの原作に出資する、つまり「利益はそこまで出なくてもいいからとにかくみんながちょっとずつお金を出してみんなで赤字リスクを回避しよう」っていうローリスクローリターンなビジネスモデルです。これだと一本に対する出資額が当然単独出資よりも少なくなって収益も少なくなるので、必然的に複数の原作に出資することになりますので自然と本数が増えていくという訳です。

で、「このビジネスモデルと性差別のどこに関係あるの?」という話ですが、ローリスクローリターンとはいえ赤字は当然困るのでできるだけ世相に合いそうで売れそうな原作を選ぶわけですが、「出資対象である売れそうな原作が枯渇している」ということがキーになってきます。年間200本以上作ってるんですよ?そりゃ枯渇するでしょって言う話です。

そもそも政策委員会方式をやめれば解決するのですが、アニメ業界はこれに味を占めているようでやめる気配はなさそうです。

で、枯渇するとどうなるか。普段ですら性差別的な表現が当たり前だったのにそれが増えます。つまりわかりやすい女性搾取的な性的表現により頼るわけです。男性に都合の良い搾取的なエロでそれをありがたがるような多くの男性から利益を絞りだそうっていうことです。上層部も男性ばかりでメインターゲットが男性なんでそりゃNGはでません。ラノベと同じですね。

で、その場しのぎの場当たり的戦略がそこそこ通じるのが日本です。どこかの「安」から始まって「倍」で終わる人を想起しますがそれはさておき、元から女性差別搾取的風土があるので不思議はありません。

「男なんてテキトーにエロまぜときゃ釣れるだろ」ってこけにされてるんですが、なぜだか多くの男性はありがたがってるわけですね。

まとめると、現在のアニメ業界のビジネスモデルと性的搾取な手軽なエロ表現というのはどっぷり結びついていて切っても切れない関係にあるわけですね。ですので何もしなければ永遠にエロ表現は増え続けます。ですので、国レベルの規制を待つか、ビジネスモデルに革新が起こるのを待つとか(起こってもじょせ差別は変わらないと思うけど)そんな気が遠くなることをするんじゃなくて、BPOに意見を叩きつけましょう。最近でも(恐らく)BPOへの意見の提出によって異種族レビュアーズを放送中止にできたという実績がありますから、きっと効果がないわけではないはずです。

逆に言えば意見の提出がなければあのアニメ放送中止にならなかったということです。もうそれだけ日本のアニメ業界の女性搾取意識が前進しているということです。

怒りの声をBPOに叩きつけていきましょう。私も今後アニメをチェックして怒りの声を届けていけたらと思ってます。

 

 

広義のアニメの国内市場規模:2018年:2兆1000億円

スマホ

 スマホとフィーチャーフォンの普及率を見てみると、2013年にスマホの普及率が50%を超え、2019年には85%となっています。フィーチャーフォン(あのパカパカするあれです)は2013年に50%を下回り2019年では11%となり、スマホフィーチャーフォンを殆ど駆逐することになりました。フィーチャーフォンの普及率を超えたのと合わせてみるとスマホで手軽にアニメを見たりゲームをするということが特にその辺りから広まっていったのだと考えられます。

つまりスマホをが関わってくる分野はおおむね2013年が起点になっているということですね。iPhoneがマニア向けから普通の高校生が使うような「おしゃれでみんな持ってる普通のスマホ」になって、一般的な存在になるあたりの年ですね。その辺りから分野やジャンルによって数字が上がっていったり減っていったろりするものがそこそこ出てきた印象です。良くも悪くもスマホは人の生活を変えました。 

ゲーム

・世界

総務省の「市場規模等の定量的な検証」によると2013年の世界のゲームアプリの市場の規模を見ても2013年で売上高が2兆1000億円(2018年時点でのアニメの市場規模と同じでアニメ市場がいかに大きいか分かると思います)で1兆6680億ダウンロードでしたが、2019年には売上が5兆4960億円で2兆9040億ダウンロードと売り上げは2.5倍、ダウンロードは約二倍になっており、いかに開拓性のある大きな市場か、いかに人々がより多くのゲームをダウンロードするようになったかが明瞭に浮き彫りにされています。

全体のダウンロードにおけるゲームあぷりのダウンロード数の割合は減少傾向にありますがそれでも4割以上とダウンロード数の約半分を占めていますし、業界自体の売上自体はうなぎのぼりなので、売れるゲームがより売れて、売れないゲームが淘汰されていってる状況なのでしょう。何にせよ巨大な市場が常にポケットの中にある、と考えたらその影響力はすさまじいです。

次はゲーム全体の市場規模でファミ通ゲーム白書2019によると2018年の世界全体の市場規模は13兆1774億円で、これを見るに、ゲームアプリが半分近くのシェアを占めており他のあらゆるジャンルよりも断トツで高いことが分かります。つまり「ゲームと言えばスマホゲーム」となっていることが分かります。それだけスマホゲームの優位性が高く影響力が強いということですね。

・国内

また、国内の市場規模について2017年の統計だと、家庭用ゲームは4413億円、PCは693億円、モバイル、つまり主にスマホゲームが1兆580億円と、スマホゲームが断トツの市場シェアを誇っている。さらには、1年期間がずれているが日本だけで世界のゲーム市場の1割を担っていることはいかに日本においてゲームの影響が強いかを表しているかが分かります。

2017年年国内市場規模:1兆5686億円

2018年ゲーム全体の世界の市場規模:13兆1774億円

書籍

・無料漫画アプリ

2016年9月から2017年2月にかけての漫画アプリ利用者推移調査によると、アプリ全体では6028万人日本全体の人口の二人に一人が漫画アプリを利用しているのはとてつもないです。

20代以下でも1300万人で漫画アプリ業界は若者に対し絶大な影響力を持っていると同時に、それ以外の全ての年代においても絶大な影響力を持っています。

特に0から4歳を除いた5歳から20歳人口が約1800万人の内1300万人が利用しています、つまり実質20歳以下の1.3人に1人と殆どの人が漫画アプリを自分のスマホに入れていると考えたら、その影響力がいかにすごいかが分かると思います。

また、漫画を除いた電子書籍サービスに関する調査でも2000万人が利用しており、いかに多くの人がスマホで書籍を読んでいるかが分かります。

しかしインプレス社の調査によると2018年での市場規模は167億円と利用者数の割に元々の利用料が無料ということもあり市場規模が大きくはなですが、推移としては市場規模は拡大傾向にあり、無料という手軽さに漫画という直感的に理解できる高い娯楽性から、利用者獲得増は容易に想像できます。

国内市場規模:2018年:167億円

・紙媒体と電子媒体のコミック

2019年2月の出版月報によると、2018年の紙+電子のコミック類の市場規模4414億円となっていますが、その半分近くの割合を電子が占めており、このまま推移すれば紙媒体より電子の方がコミック類における市場規模を上回り、いかにスマホやPCの利便性が高いかを伺わせる統計となっています。

2018年の紙+電子のコミック類の国内市場規模:4414億円

ライトノベル

 オリコンエンタメ白書についてのブログ記事によると2015年の市場規模は350億円から下降傾向にあり、2018年は280億円となっており、たった3年で70億円も減少しました。市場の四分の一が3年で消えるって元々余り大きくない市場規模なのにちょっとまずいですね。

雑に女性搾取的エロを使って集客を試みる即物的手段を取る流れにあるのは市場規模の低迷に大きな要因があるのかもしれません。

スマホの登場と共に発展してきた無料漫画アプリや動画サイトや小説投稿サイトなど非常に力のある競合が存在しますし、低迷が悪化の一途を辿っていくことは容易に想像できますからね。

とはいえだからといって仕方ないなんて絶対になく、どんな理由があろうが公共空間でそれをやっても良い事にはなりませんが。ゾーニングをしろということですね。それに単純に物語を面白くすることを諦めたということになり、質も低下する一方になりますがいいんですかねそれで。

2018年の国内市場規模:280億円

・文庫

ガベージニュースによると、そもそも出版物自体の市場規模は2006年の2兆4394億円から2018年の1兆5493億円と一貫して下降傾向にあり、これは明らかにテクノロジーの進歩の中で淘汰されていく過程にあることが分かります。

それはさておき2018年の文庫の市場規模を見ると1596億円なっており、2006年の2668億円から一貫して減り続けています。

2018年の国内市場規模(ラノベ含め):1596億円

・まとめ

書籍という分野において特に性差別的性搾取的表現が核になったり利用されやすい市場の規模を見てきました。

その合計は2018年時点では6177億円となっています。

正直雑誌や児童書など他に分野は色々とありますが、特に若年層に広く一般的に浸透しているものを選びました。

2018年若年層に浸透している分野での分野の市場規模の合計:6177億円

広告

電通の調査によると2019年は7兆4865億円となっており、11年の5兆7096億円から規模拡大の一途をたどっています。スマホが特に普及し始めた時期と重なりますね。テクノロジーの進歩によって広告を出せる場所はバーチャルで特に増えていきましたからね。

凄いのは電通は市場の71.6%を占め、単体で5兆3578億円も売上高を計上していることです。さらに同社の2019年の統合レポートによると、2127人いる管理職の内女性はたったの178人しかおらず、女性比率は僅か8.369%になっており、執行役員は49人中なんと4人しかいません。

つまり典型的圧倒的男性優位企業ということになり、企業全体の思想は男性一色であることは容易に想像できます。そしてそのような企業が5兆3578億円を売り上げる。改めて性差別性搾取の毒が暗黙の裡に日本中に垂れ流されることは必至なのだと再確認できます。

加えて次点の博報堂DHYDはそれより下の広告代理店の比べ1兆4456億円の売り上げで健闘しています。

しかし、同社2019年の統合報告書に経営首脳陣の男女比率などの従業員データが記載されていなかったので一人一人数えたところ、取締役は13人全員が男性監査役5人全員が男性執行役員13人全員が男性社外取締役3人全員が男性、つまり経営陣全員が男性です。経営陣の女性比率は0%です。0です。ドーナツです。土星のわっかです。一人もいません。驚きました。電通よりも酷いですね。悲惨です。

2019年の国内市場規模:7兆4865億円

テレビ

「業界動向」によると2019年の市場規模は2兆5475億円となっています。

ここで確認しておきたいのが、「なぜテレビ(以外にも無料で動画とか生放送見れる系全部)は無料で見ることができるのか?」です。

答えは単純「CMを見せるのがテレビ局にとっての目的」だからです。テレビ業界は莫大な広告費によって成り立っています。CMの間の番組で人をつなぎ止め、CMを見せ購買意欲を高めさせ購入に繋げさせ払った広告費以上の利益を稼ぐ。テレビは一定の時間をCMの放送枠として販売し、CMへと視聴者を繋げるために繋ぎの番組を作る、それがドラマだったりバラエティ番組だったりするんです。こういう仕組みです。

「視聴者は出てこないの?」って思いました?出てきません。このビジネスモデルにおいて視聴者は優先対象ではありません。最重要インセンティブとして存在するのは「いかに多くの人にCMを見せるか」です。テレビ局にとってスポンサーは最推しで最優先です。子どもの世界でよく言われる「大人の事情」というやつですね。「質の良い番組で視聴者に満足してもらう」ことはあくまで副次的なものにすぎません。ですので言ってしまえば一定程度視聴者がCMを見さえすればテレビ局がどれだけ差別的なことをやっても問題ないとされるんですね。

だから芸能人がどれだけ差別発言をしても基本許される。「彼らに差別発言をさせない」ことにインセンティブが倫理や人権の観点から以外ないから。

巨大スポンサーからの利権ビジネスモデルで成り立つ業界だからこそ視聴者を蔑ろにする状況が許されるんでしょうね。しかしさすがに現代ではいかにもあからさまなものであれば放送中止に追い込まれたりしますが、しょっちゅう垣間見える細かい差別については昔から今の今までずっと放置してきたのが現状です。

 しかし同調査での「テレビ視聴時間とネット利用時間の推移」を見てみると、2012年時点でテレビは一日180分でネットは70分程度でしたが、2018年ともなるとテレビが150分スマホ115分と、テレビは減る一方でネットは増える一方とネットの影響力の強さが伺えますね。

そらに電通の調査によると2018年の日本の総広告費におけるテレビメディア広告費が1兆9123億円なのに対し、インターネット広告費が1兆7589億円ともうすぐにテレビを抜くことは明らかで、将来的なテレビ業界の弱体化は逃れられない事実です。最近あからさまなものについて(だけですが)放送中止を容認して視聴者にすり寄るのはこうしたスポンサーと視聴者両者のテレビ離れが起こって業界として危機的状況なのを認めているからなのかもしれませんね。

2019年の市場規模:2兆5475億円

 

映像

動画共有サイト

今では世界最大の無料動画サイトyoutubeも20005年に設立され2019年では10代20代の若者の90%が視聴しています。若年者への影響力は絶対的です。また日本において特に力を持つニコニコ動画も2006年に設立され、有料会員は2013年時点で200万人で2016年の250万人をピークに2018年では200万人と減少し、年齢層もまた徐々に高齢化が進んでいますが、依然として会員数は20代男性の利用が39%と一番多く、依然として多くの若者男性への影響力を否定することはできないでしょう。

そしてyoutubeコミュニティガイドラインニコ動のガイドラインを見てみると一見素晴らしいことが書かれていますが、当然ですが細かい差別的な部分、表現、言動や行為への対処はアップロード数からみて不可能なのに加え、各文化領域に踏み込んでまで対処する能力も財源も時間も人的資源もやる気もまた持ち合わせていないでしょう。そもそもそれが大抵の企業で普通で、そこまで徹底することは小規模企業でない限りまず不可能に近いでしょう。(その規模ですらも怪しいですが)ですので「あからさまなもののみに対処する」のが社会的に通例になっていて、一番重要な日常生活に内在化している細かな差別的な言動や行動に対しては、案の定全く対処することができずザルなのが現状ですし、なんならあからさまなものだって放置されてるなんて日常なのは大抵の人が実感していると思います。「なんでこれが放置されてんねん」「チャンネル登録者数多いのにこんなこと言っても問題ないされてるのか」とか。 法的拘束力もないですし、難しいですね。

また、「2017年のネット機器利用時間とネット動画視聴時間(性別、年代別)」の調査を見てみると、男性は1日平均で226ネット機器を利用し、その内の106分、つまり半分近くを動画視聴に費やしています。女性の場合は204分でその内83分が動画視聴と、女性も少なくはないです。

年代別に見ると特に15から19歳は1日247分もネット機器を利用し、内135分も動画を見てます。毎日2時間以上も動画見てます。20代はネット機器利用は256分と15から19歳よりも高いですが、動画視聴は119分とギリギリ2時間以下となっています。

特に若い年代に対する動画の影響力が凄まじいことがわかります。しかし30から60代についても平均80分程度毎日動画を視聴しており、全体的に動画という媒体がいかに日本人に浸透しているかがわかりますね。

そして動画と言えば大抵がyoutubeです。youtubeは先述したように規模ゆえに細かな性差別には甘くならざるをえません(ほんとはダメですけど)。ですので全年齢、特に若者の多くが動画内に存在する暗黙の差別を内面化させている可能性が示唆されています。というか今この瞬間もいたるところで起こってるでしょう。

 

 youtubeは今まで財務状況を秘密にしていたそうですが、2019年に初めて広告売上を発表しました。その額全体で1兆6000億円と、グーグルで、親会社の「アルファベット」の総売上高17兆6000億円の9%を占めますが、広告売上以外でもyoutubeからの収益はあるでしょうから、相当稼いでることになりますね。

ただその内の日本での売り上げが分からないのでサイバーエージェント社とシード・プランニング・デジタルインファクト社による調査を参照すると、2019年の動画広告市場規模推計は2019年では1718億円となっており、市場に占める個別媒体の割合を見ると、youtubeが68.8%、ニコニコ動画が9.7%で合わせると1348億円となります。

やはりyoutubeは圧倒的ですね。

 

・国内映画と国内パッケージ市場

記事によると、2018年の国内映画市場はは2200億円で同年のパッケージ市場は4000億円となっています。

日本の映画界・・・ちょっと前だとネトフリの「全裸監督」が問題になりましたね。「男はつらいよ お帰り 寅さん」のエンドクレジットにレイプ犯の「広河隆一」が記載されていたり。映画業界も相当女性差別に染まっているところがあると伺えますね。

 

国内市場規模:7548億円

 

アダルト

の中のアダルトビデオやアダルト雑誌、アダルトゲームです。当然これらもアニメや漫画と同じ表現物ですから取り上げないわけにはいきません。

ということで矢野経済研究所「アダルト向け市場に関する調査結果 2016」によると、古くて申し訳ないんですが、2014年度のアダルトコンテンツ市場(アダルトゲーム、AV)の規模は703億円、アダルト向け出版市場(風俗誌[エロ本]、BL)が418億円となっており合計1121億円となってます。

アダルト向け書籍はテクノロジーの発展と共に縮小傾向をたどることは予想できますし、次に述べますがアダルトビデオも現在では無料ポルノサイトへの違法アップや個人からのアップが主流です。

無料ポルノサイト一強時代ですね。

その大手無料ポルノサイトxvideos、pornhubは共に2007年にウェブサイトが設立されており、やはりパソコンが普及していく時代と共に現れていています。 2017年のpornhubの統計データ(全年齢のニュースサイトに飛びます)によると、全世界での1日平均訪問者数は8100万人、年間検索数250億回、全アップロードムービー405万2543本で59万5482時間分でとんでもない程規模が大きいことがわかります。男女比率も日本では81%が男性で完全なマジョリティです。

そして重要なのは日本のpornhubユーザー数が世界ランキング4位だということです。3位のインドの人口が13億でインドのスマホ普及率スマホで見ている割合は全世界で67%なのでスマホとして仮定)は24%、単純計算で3.12億人がスマホを使っていることになります。対して2017時点で日本はスマホ普及率が80%でユーザー数は大体1億人。つまり3倍以上も所有人口が違います。それなのにインドの次に位置しているということは、それだけ日本の人口比率におけるユーザーの密度が高いということです。

そしてそれが突然変わるということは考えにくいので、恐らく過去を遡ったとしてもその傾向は同じだと予想され、世界的に見ても多くの日本人男性がポルノを視聴していると考えられます。そして「性的情報接触と性犯罪行為可能性」という論文では「性経験があることや一般的性欲が高いことが性的メディア(ポルノグラフィ)との接触を促し, それが身近で類似した他者である友人・先輩との性的な情報交換を介して, 性犯罪を合理化する誤った信念・態度である性犯罪神話(暴力的性の女性側の容認, 女性の性的欲求に関する誤認)の形成へとつながり, その結果として女性に対する犯罪的な性暴力の可能性(許容性)へと結びつくことが示された」(なお、ここで言われている「性的メディア」は実質的には差別的ポルノグラフィと見るのが妥当だと思います。1997年に同論文が提出されており、この時代に差別のないAVは皆無で差別的なものがデフォルトだったでしょうから)とあり、現在では実質的性差別的ポルノと言える性差別的性的消費表現は公私両方の世界において社会におびただしい程溢れており、SNSももはやインフラとなっていることから、差別の再生産の観点から見れば現代では条件が綺麗に整ってしまっていると言えます。

つまり、ポルノの観点からでもメディアが現実の認識に影響を与えることが研究により証明されてます、何なら20年以上前の1997年の時点で。もうやめませんか、エロに限って影響ないとか言い始めるの。

しかし残念なことに、ここまで書いておいて時代を席巻している無料ポルノ動画サイトに関する第三者機関による包括的な国内調査のデータがないので市場規模について手のつけようがありません。性差別の再生産は間違いなくこれらのサイトで特に大きく起こっているはずなんですけどね。

仕方ないので個人が分析した古いデータをとりあえず書いておきます。

出典が2012年に出版された「アダルトサイトの経済学」とされている当書籍の文章を引用しているNAVERまとめを参考にしているのですが、日本の無料アダルトサイトの市場規模は840億円なのだそうです。無料ですからアフィリエイトなどの広告収入がメインです。

 2012年はスマホの普及率が30%ぐらいでしたから、2018年ぐらいだと2,3倍かそれ以上にはなってそうですが、どうなんでしょうね。

2014年と2012年の市場規模の合算:1961億円 

 

まとめ 

ということで合算すると計15兆3000億円になりました。

日本の一年の一般会計の予算の大体15%あったり、世界億万長者ランキングでぶっちぎりの1位のアマゾンCEOのジェフ・ベゾスの純資産14兆4100億円よりも1兆円以上多いと考えるとその額の途方さが分かると思います。

つまり、パソコン普及時代の2000年代後半に現在において絶大な影響力を発する企業が現れてからは特に、そしてスマホ普及時代の2013年からは爆発的に、テクノロジーの進歩とともにアニメ業界やゲーム(特にゲームアプリ)、電子書籍、無料漫画アプリ、無料ポルノ、無料動画はその市場規模や包摂人口、コンテンツの利用時間を爆発的に広げていきました。統計を見ても明らかなように現代は依然として男性優位社会です。当然それに倣ったものがマジョリティとして膨大な数が世に放たれていったという訳ですから、もちろんそのすべてがとは言いませんが、パソコンやスマホない時代と比べて、昔とは文字通り比較にならない程に男性優位、性差別を内包したコンテンツが溢れており、またそのようなコンテンツの供給における利権として15兆3000億円という途方もない額の金が動いています。これはジェンダーギャップ指数の下降傾向の大きな一因になっていると考えます。すなわち進歩したテクノロジーがむしろ媒体となって性差別が広く伝播してしまっていることが示唆されています。

雑感

アニメ、テレビ、芸能業界

アニメ業界の例を挙げると、最近で特に問題だったのは異種族レビュアーズ(公式サイトのリンク、閲覧注意)ですね。これはつまり「異世界に存在する風俗店の従業員から実際にサービスを受けた上でレビューする」物語です。明らかにR18の内容ですが、これが地上波の深夜帯に流れていました。確認しておきますが、地上波は当然全年齢向けです。放送開始して数話後に、「理由を明確に発表せず」放送を中止したテレビ局も出てきています。BPO に提出された意見「風俗店を題材にした性的な内容の深夜アニメが放送されている。セクハラ行為をギャグにするなど女性差別的な描写もある。このようなアニメが年齢規制もなく青少年が見られる現状に憤りを感じる。」などが寄せられたことが基になっているのではないかと思われます。また海外のアニメ配信サイト「Funimation(ファニメーション)」でも同アニメの配信が中止されました。

ここで重要なのは「なぜ理由を明確に発表しなかったのか」です。サンテレビやTOKYOMXでは「編成上の都合」としか発表していません。「Funimation(ファニメーション)」はは「慎重に検討した結果、このシリーズは基準から外れたため、サービスから削除されました。私たちはクリエイターに対し最大限の敬意を払っており、コンテンツを大幅に変更するよりも、削除することがもっとも敬意のある選択だと考えました。」としており、幾分は詳細に語っているように見えますがこちらの方があからさまにぼかしています。

恐らく「男性向け」アニメにおいて差別的表現が溢れておりそれが顧客男性に娯楽として消費され続けている現状において女性差別の肯定だからだめ」と直接的に言うのは殆どのアニメに当てはまってしまう部分があるのでテレビ局にとってタブーになってるんじゃないのかと推測します。

結局「差別を肯定した表現という飯のタネ」に「おかしいからだめ」と言ってしまったらそれに依存している顧客男性からバッシングを受けることになるのは想像に難くありませんし、顧客のマジョリティである男性からの業界全体の利益が減るのは自明でしょう。だからぼかす。「アニメ内での表現が性差別的でおかしい」と言ってしまったらほとんどのアニメを批判することになりアニメ業界全体が機会損失を被ることをテレビ局は理解しているのかもしれません。言い換えると「女性は黙って男性に公的に性的消費されてろ。ビジネスの邪魔をするな」という意思表示ともとれますね。さすがに異種族レビュアーズはあからさますぎてまずいと思ったのか?中止にしたようですが、そもそも放送しても大丈夫だと「意思決定されていた」から放送が始まったのであって、放送前にストップがかからなかった時点でテレビ業界の性差別への依存度もここから推し量れますね。

「さよなら!ハラスメント」には「(昔は)コントで女の子のケツ触るのは当たり前だったし」(P46)や「ホリケン(堀内健)さんが、共演していた渡辺直美さんの胸をいきなり揉み出した」「『揉み方きびしかった?』と聞いたホリケンさんに対し、渡辺直美さんは顔を強張らせながら『ちょうどよかった、ちょうどよかった』と繰り返していました。」(P47)とあるようにテレビ芸能業界での厳しい上下関係と性差別による女性へのセクハラパワハラや、同じ男性の中山きんに君などのボディビル系芸人に対しても偏見の目が向いていたと語っていたりしていて(と本人はyoutubeで語っていましたが本当は差別だと推測します。「現代における男性の中の普通の男性像」から外れた男性は同じ男性であっても差別の対象になり、マッチョは「現代的男らしさ」の内に入ってないのではと思います。つまり「筋肉の付きすぎは気持ち悪い」とされているのでしょうか。私はとてもかっこいいと思いますが。)、最近でさえこれなので、それよりも昔はより悲惨だったのだろうと容易に想像できますから。

広告業界 

まあテレビ業界ひとつとってもこれなんですから、他の業界も推して知るべし。広告業界だと、一年以上前のそごうyoutubeに飛びます)とか、ラブライブポスターとか宇崎ちゃんポスターとか。

イムリーなのは「ツヤッツヤのサラッサラ」ポスターでしょうか。これについては苦情を出したところ、「差別的意図はありませんでしたが私どもの誤った不適切な表現により、ご不快な思いをさせてしまい誠に申し訳ございません」とあるように、典型的なパターンで返されました。意図せずに差別表現を行ってしまう構造をこそ問題にしなければならないというのは広告業界の炎上につき散々指摘され続けてきたことです。よその炎上など所詮は人ごとだったのでしょうか。

どういう意図があれ未だにこのような広告が企業内での全てのチェックをパスし世に出てくることが出来、気付かれるまで放置されていたというのは、いかに日本社会が性差別に寛容化を表していますね。

こういった歪な状況に最初から違和感を抱ける人は抱けるでしょう。ジェンダーは女はこうすべき/男はこうすべきっていうことですから、注意深く見ていれば幼い子も分かる。分からない人は大の大人でもわからない。男性優位社会においてそうできる男性が完全なマイノリティだからこうやって性差別は維持されるんですけどね。殆どがそういうものかと無意識に染まる。

社会ぐるみ業界ぐるみで行われる差別の再生産に反抗できる男性はそこまでいません。大抵気付かないうちに甘いマーケティングに飲み込まれ浸食され気付いたら依存してます。女性差別=男性優遇ですからね。自身への優遇を自らはねのける心理的ハードルはとても高いです。当然「いやはねつけろよ」って感じですが難しいものは難しいです。

人権と「道徳」

 日本政府は人権教育を意図的に避けてきましたから、日本では人権意識が醸成されていません。国がまともに人権教育をするつもりがないんですからそりゃ国民一人一人の人権意識が低いです。これは当然国の責任です。個人でどうにかできる話ではありません。日本政府をどんどん批判していきましょう。

2017年に行われた人権擁護に関する世論調査によると、「基本的人権についての周知度」は81.4%ととても高いです。しかし一方で「人権侵害の推移」を見ると50.8%が「あまり変わらない」で29.4%と、良い方向には向かっていないとする割合が80%もあることになる。さらには「人権尊重と権利の主張による他人への迷惑について」では「そう思う」の割合が72.1%もあり、「人権問題は良い方向に向かっていないと感じていながら人権を促進するよう誰かが行動することを『迷惑』だと感じている」ようで、ちぐはぐな印象を受けます。

例えば最近では石川優美さんが精力的に活動されていますが、当人への男性からの風当たりは非所に強いです。フェミニズム女性差別構造という男性優遇構造を突き崩そうとしますが、多くの男性にとって女性に人権を獲得されしまっては困るのです。加えていわゆる奴隷根性が沁みついてしまっている人も多くいるでしょう。おおむねこれらの意識がこのアンケートに反映されていると見ています。

そもそも「人権の主張」を「迷惑なこと」に結びつけるこのアンケートそのものに悪意を感じます。少なからず国も同じように女性が人権を獲得されては困るという意識がにじみ出ているように見えます。それともあえてこの項目を入れることによって差別意識を浮き彫りにさせたかったのでしょうか?まあ前者でしょうね。後者の可能性は現実を見る限り低いです。

確かにフランス人権宣言時は個人として人権を持つものは成人男性のみでした。しかしそれ以後は長い歴史をかけて戦い獲得してきた、成人男性以外をも含めた私たち市民の生き死にと直結している唯一最大の権利なんですから、本来は人権を主張することは迷惑とはならないと思うんですけどね。全ての人間の為の正しい意味での人権は守られれば守られるほど私たちの生活はより豊かになるんですから。

それは男性だって同じです。ホモソ―シャリズムに縛られ、苦しめられている男性は多いと思います。やはり人権や性差別についての教育が乏しく、知ってはいてもあまり理解していないからこそこのようなちぐはぐな回答になってしまうのだと思います。やはり国の責任は重いですね。

突き詰めると人権教育や人権活動で迷惑だと感じるのは国民ではなく企業と現政権ぐらいでしょう。

 

なお2018年には小学校、2019年は中学校での道徳の授業を教科化して採点性にするなど、道徳への力の入れようは凄いです。この温度差がいかにも安倍政権らしいです。

「日本の道徳教育、どこが問題なのか?」によると「セクシュアルマイノリティの人権について保健体育の授業で教えるべきという意見が出ていたのですが、これに対しては、『まだ国民の理解が得られていない』という理由で不採用となりました」とあり、「国民の理解を得ていないからこそ教育で理解を得るんだろ!」と内心で叫びました。どれだけLGBTQをこけにすれば気がすむんだと思う程酷い理由です。

加えて「学習指導要領は法律ではありませんから、簡単に変更することができるんです。教科化さえ実現されれば、さまざまな内容項目も後からいくらでも変えることができる。評価に関しても、文科省は『数字・記号での評価はしない』と言っていますが、今後どうなるかは全くわかりません。国旗・国歌法の時と同じで、当初は強制しないと言っていたのに、実質はそうなっていない、ということになりかねません。」

「健康にまず着目して生活の在り方を統制し、教育を通して心の統制をしていく、そして、武力行使可能な法整備もできた。これはまさに、かつてのドイツ、ナチスがやったことと同じです。非常に危機感を覚えます。政策の謳い文句として盛んに「教育再生」と言われていますが、その「再生」とは、戦前への「リピート」という意味だったことが明らかになった」

とあり、かつての家制度とはいかずとも今ですらジェンダーの押し付けや性差別が酷いのに、将来的に何らかの法改正によってそれらがより激しくなる可能性が十二分にある、言い換えればより深く性差別に依存する社会が到来する可能性が十分にあります。

たばこ

【2019年版】たばこ業界の国内市場シェアと現状、今後の動向によると、急速に需要は減退していますが徹底的な経営構造の改革によって収益を維持されています。JTの敏腕経営ぶりが伺えます。

2018年時点での市場規模は2兆9370億円ですがこれでも1998年以降最も低い規模です。2010年代から見て最も高い規模が4兆1080億円で、壊滅的な需要の下降に応じて規模も縮小傾向にあります。それでも単体としてはたばこ業界は大きいですが、女性搾取利権構造全体の規模と比べたら小さいですね。

ニコチン依存症の治療は今では「禁煙外来」として広く一般的なものとなっています。

これは当然主流煙、副流煙健康被害の知識や健康意識が広く一般に浸透されたことによるものです。しかしなぜこんなに早く安全な環境と治療への道が開かれたのか考えてみると、特に男性にメリットがあるからだと推測します。

2018年の喫煙率をみると男性が28%で女性が9%ですが、それ以前の比較をみても男性の方が何倍も喫煙してます。なので男性の方が健康被害が大きければ依存症になる人が多いでしょうし、病気や依存症になって働けなくなったら国としても困るというのもあるでしょう。つまり人権の為ではなくGDPの為に重い腰を上げたんじゃないかということです。

あくまで推測ですが、男性優位社会の日本ではそうであったとしても特に不思議はありません。

 

 

結論

性差別は現代日本ではもはや依存の域に達しています。現実であれバーチャルであれ若い女性のキャラクターやモデルで溢れています。どの店に行っても男性よりも多く女性が非正規でアルバイトをしているのを見ます。どのゲーム、どのアニメ、どのニュース、どのCMを見ても若い女性はケア要員や性的消費要員として本当によく見ます。ポスターも若い女性ばかり、はては痴漢防止のポスターに女子高校生が「やめてください」と「お願い」しているようなものまであります。

女性を搾取して快楽に浸ることは少なくとも今の時代では正常ではないことは間違いありません。酒やたばこやギャンブルや麻薬と同じではありませんが依存という点では似たようなものです。

性犯罪者や重度の性依存者であれば専門のクリニック(例えば楠本クリニック)がありますのでそのようなしかるべき機関を頼れば良いのですが、そもそもこの専門クリニックすらもあまり周知されていないし、それどころか一番厄介なことは、社会で圧倒的なマジョリティを占める女性に対して誤った認識を持つ「程度」の男性に対しては現状では何の治療も教育も「されるべき」ということにはなっていないということです。

レイプカルチャー、AV神話、3歳児神話、良妻賢母思想、トロフィーワイフ、古いジェンダー規範など、ありとあらゆる女性差別に基づいた思想がどれだけ多くの男性に根付いていたとしても、この男性優位社会においては何の問題もないとみなされ放置されているどころか、この社会システムを維持するためにある種半自動的に女性の性的搾取で男性が気持ちよくなりそれに依存する一連の流れが積極的に推進されているのです。

そんな社会であれば当然殆どの男性は性差別に依存するに決まっています。依存しないわけがありません。殆ど合法でどれだけ摂取してもどれだけ拡散してもどれだけ共有しても、摂取したことによってどれだけ酷い犯罪を行っても寛大な処遇を受けることができる日本社会がお墨付きを出している男性専用の麻薬、それが日本社会における女性差別であり、それを内包するホモソ―シャリズムです。

 

なぜ石川優美さんの#kutoo運動が数多の苦難を経た結果、2020年3月3日の参議院予算委員会共産党小池議員に同運動が取り上げあられ、安倍首相は「服装についてですね、まさにその服装のなかにおいて、単に苦痛を強いる、その合理性を欠くルールを女性のみに強いることがあってはならない」

とまで言わしめることができたのか。あまり希望のない見方をしてしまうので石川さんには非常に申し訳ないのですが、パンプスの強制が廃止ということになればそれ以外の靴も履いて良いということであり多様な靴の国内ニーズが高まるということです。つまり靴の市場にとっても利権保有者にとっても良いことの方が多いことを見越してああ言ったというのもあるのかもしれません。つまり金が都合の良い方向に動くから建前を付けてそれはおかしいねと言ったかもしれないという、可能性の話です。

まあ裏がなんであれあの答弁を聞けただけでも私は飛び上がるほどに嬉しかったです。やっと声が届いたんだと感慨深さを覚えたのと同時に声を上げ続けることの重要さも実感しました。

 

しかしこれはあくまで金が彼らにとって都合の良いように動くからそうなると考えるとしたら、ではもし性差別の反対運動によって収益が落ちたり、利権が縮小したり、メインターゲットである顧客男性の受け取る快楽が減少することが予想されるのであれば?(反kutoo勢力にとってパンプスを強制するメリットは実利的にはないので企業や国家が束になって全力で潰そうとするということは見られなかったと思います。)

答えは既に私たちが知っている通りです。製薬業界、畜産業界、砂糖業界、食品業界、ファストファッション業界、レアメタル業界(カメラ、テレビ、スマホ、車など精密機器に使われる希少な金属)、少なくともこれら業界にどれだけの不正があることでしょう。(大抵の業界に腐敗はあるでしょうがとりあえずの例として)挙げたすべての業界にみなさんは少なからずお世話になっていることと思います。余りにも簡単に薬が処方されたり健康被害を無視した薬、畜産による健康、環境、倫理的問題、砂糖、コーヒー、カカオ等多くの食品関連の労働搾取や食品業界での食品ロスや危険な添加物、労働搾取、ファストファッシンの服飾類生産での労働搾取、レアメタル採掘での労働搾取等、きっとこれらだけではなく他にも沢山問題があるでしょう。全てが一筋縄ではいかない問題です。

 恐らく殆どの人が問題の存在すら知らないと思います。ただ注意してほしいのは消費者に責任を転嫁したい訳ではないということです。つまり、これは企業や国による消費者に社会問題を知られないようにする為のある種の努力の成果だということです。人々の搾取による甘い蜜という食事によって健康が保たれている企業の掌の上で消費者は踊らされている、快楽を与えられ依存しているということです。実態を意図的に隠されたままに。

「購入することは間接的に搾取に関わっている」と知っていたら意気揚々とコーヒーやチョコ、ユニクロで服を買えたりはできないですよね?

性差別再生産関連市場も同じ話です。男性からすれば女性搾取が「そこにある当たり前」として幼少期から大人にかけて育っていくんです。

つまり、男性にとって女性を搾取したり差別するということは「朝起きて、寝起きの一杯としてなんとなくコーヒーをすする」のと同じ「そこにある当たり前としての行為」です。

女性搾取を当然のコンテンツの核とする15兆3000億円の市場に包摂されその中で育っていくんです。

男性と市場と国家間のとくに女性の性的搾取を一般化しようとするホモソ―シャリズムという鎖によって繋がっている連帯構造はとてつもなく強固です。

しかもホモソ―シャリズムに染まることは何よりも女性の人権を、そして自身をも脅かします。自身をもというのは、ホモソに染まり自身の認識が現実とかけ離れた解像度の低い自己中心的なものになることによって、コミュニケーションについてまともな認識や理解ができなくなりまともなコミュがとれなくなります。自分では気付かない内に女性の事も男性の事も傷つけます。敬遠されるので仲間ができません。しかしなんで敬遠されるか分からないし、自分以外はモノで仲間は存在しないので不信や恐怖が募り精神的に孤独になります。 つまり他者の人生を壊した上で自分の人生も壊します。差別は被害者にとってはもちろん、加害者にとっても良いことはありません。

男性こそが、女性を搾取することを正当化したがるホモソ―シャリズムの呪いをかけようとする男性達を、この男性優位社会を、「それは男として終わってるぞ」と批判していくべきです。

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